「刈る」と、陽心流と楊心流
なんだか最近よく聞かれるようになったのですが、陽心流は楊心流ですか?と、よく聞かれます。
説明するとすごく長くなるので割愛しますが、違う流派です。
陽心流は地方や教えている人により「養心流」または「新心流」と呼ばれる武道です。
楊心流とは違います。元の流れは多分同じなんですけどね。
北斗神拳と北斗琉拳ぐらい違います。
ちなみに陽心(養心)の道場は昔、音の響きとして全て「セイブカン」だったようです。
盛武だったり、正武だったり、征武だったりで区別していたみたいです。
柔道の元になった起倒流を合わせて教えていた正武館を「本派閥」で、本派陽心流と呼ぶわけです。養心流の方は稲垣養心流とか呼んだりもします。
さて、タイトルの回収。
大外刈り、大内刈り、小内刈り、小外刈り。
投げ、とつく講道館の技の中で刈る、とつく四つの技。
しかもよく考えると、投げの形に無いんですよね。
何故かというと、元々が戸塚楊心流の技法だからです。
戸塚楊心流の組み手に「鎌に組む」という組み手がありました。
釣り手で相手の右組みならば右襟を逆手で持ち、引き手は帯を掴みよせる。
この組み手から繰り出す技で「鎌腰」という技がありました。
大外刈りの原型になるんですかね?後ろに入る払い腰みたいな技だったようです。
鎌の組み手で出す足技を「刈る」と表現したんでしょう。
ちなみに陽心流では右手で右襟、左手で左襟を交差して持つ組み手を「十字締垂」ジュウジテイスイと呼びます。
立締め、頭突き、膝蹴り、肘打ちとどの角度からも相手を倒せる組み手として最初に習います。
柔道では思いっきり反則ですけどね。
今は陽心流の技を柔道で再現できないか考えています。
そのうち、講道館に技として追加されないかな。
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